2025年3月25日から30日にかけて開催された世界フィギュアスケート選手権ですが、日本の坂本花織選手が大会史上5人目の4連覇を達成するのではないかと話題になっていました。
実際に4連覇が達成されれば、なんと66年ぶりの快挙となるはずでしたが、結果は惜しくも2位となり、連覇は達成できませんでした。
それでは、66年以上前に4連覇を達成した選手はどのような方だったのでしょうか?
今回は、世界フィギュアスケート選手権の女子シングルで4連覇を達成した、歴代選手を調査していきます。
世界フィギュアスケート選手権とは?
世界フィギュアスケート選手権は1896年から開催されていて、2025年で通算115回目の歴史ある大会です。

競技種目は現在では男子シングル、女子シングル、ペア、アイスダンスの4種目ですが、1896年に開催された第一回大会では男子の競技しか行われていなかったようです。
その後、1906年に女子シングルの種目が加えられ、女性選手も出場できるようになりました。
それから現在まで続く世界最大級のフィギュアスケートの大会ですが、女子シングルの競技で4連覇以上を達成した選手は66年前から2025年現在までの間で一人もいないのです。
そんな偉業を達成した選手がどんな人物か調べてみました。
世界フィギュア女子シングル4連覇を達成した歴代選手は誰?
世界フィギュアスケート選手権で、4連覇以上を達成した選手は4人いることがわかっています。
一体どのような人物だったのでしょうか?
1、クロンベルガー・リリー(1908〜1911年に4連覇)

クロンベルガー・リリー選手は1890年生まれのハンガリーの選手です。
世界フィギュア選手権には、女子の競技が開始された1906年から出場していました。
初出場の1906年ダボス大会では3位、翌年の1907年ウィーン大会でも3位にとどまっていますが、1908年から1911年にかけては立て続けに優勝を飾り4連覇を達成しています。
また、今では当たり前になっている演技中の音楽ですが、1900年台の初頭には無音で行われていました。
そこで、初めてフリープログラムに伴奏を取り入れたのが、クロンベルガー・リリー選手だったのです。
1974年5月21日に83歳で他界されていますが、1997年に「世界フィギュアスケート殿堂入り」を果たしています。
2、ヘルマ・サボー(1922〜1926年に5連覇)

ヘルマ・サボー選手は1902年生まれのオーストリアの選手です。
1915年から1921年は第一次世界大戦によって、世界フィギュアスケート選手権は中止されていましたが、再開された1922年から1926年までの間に、5連覇を達成しています。
また、1924年のシャモニーオリンピックでは金メダルを獲得、1925年と1927年の世界フィギュアスケート選手権ではルードビヒ・ブレーデ選手とペアを組み2度の優勝を勝ち取ったこともありました。
1982年には世界フィギュアスケート殿堂入りを果たし、1986年5月6日に86歳で他界されています。
3、ソニア・へニー(1927〜1936年に10連覇)

ソニア・へニー選手は1912年4月8日生まれのノルウェーの選手です。
彼女は世界フィギュアスケート選手権の1927年から1936年の大会で10連覇を達成しています。
また、ヨーロッパフィギュアスケート選手権では1931年から1936年の間に6連覇、冬季オリンピックでも3連覇を達成するなど、数々の記録を叩き出していたようです。
さらに、1928年のサンモリッツオリンピックでは15歳10ヶ月で優勝を飾り、その記録は1998年まで破られることがありませんでした。
1936年を最後に引退しますが、その後はハリウッド女優としても活躍します。
その後は第二次世界大戦の混乱に巻き込まれ波乱万丈な人生を歩んでいますが、1969年10月12日に白血病により57歳の若さで亡くなってしまいました。
また、1976年には世界フィギュアスケート殿堂入りを果たしています。
4、キャロル・ヘイス(1956〜1960年に5連覇)

キャロル・ヘイス選手は1940年1月20日生まれのアメリカの選手です。
世界フュギュアスケート選手権では1956年から1960年にかけて5連覇を達成しています。
さらに、1960年にはスコーバレーオリンピックで金メダルを獲得し、同年には引退していました。
翌、1961年にはウォルター・ラング監督の映画「白雪姫と道化もの」に白雪姫役で出演し、女優としても活動しています。
その後はスケートから離れていたものの、1970年代末には指導者として復帰し、安藤美姫選手のコーチとしても活躍しています。
キャロル・ヘイスさんは2025年現在も85歳でご存命のようです。
まとめ
今回は、世界フィギュアスケート選手権の女子シングルで4連覇以上の記録を達成した選手をまとめていきました。
- クロンベルガー・リリー(1908〜1911年に4連覇)
- ヘルマ・サボー(1922〜1926年に5連覇)
- ソニア・へニー(1927〜1936年に10連覇)
- キャロル・ヘイス(1956〜1960年に5連覇)
2025年3月の大会では、坂本花織選手がこれらの記録に並ぶことは惜しくも叶いませんでしたね。
しかし、坂本花織選手の今後の活躍に注目していきましょう!

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